脳出血の原因でもっとも多いのは、高血圧です。脳出血は40〜70代にかけて多くみられますが、
以前より若い年代の方の脳出血の発症も増えてきている様です。加重のストレスや食生活の変化
なども原因にあるのかもしれません。
脳神経外科では、夏は脳梗塞、冬は脳出血の患者さんが多いです。この現象には、しっかりした
理由があります。
夏は体内の水分が不足気味になり血液がドロドロになりがちです。すると、血管内で詰まり
やすくなってしまい脳梗塞を発症しやすい状況になりあます。
一方、冬については、室内外の温度差が激しく、急激な血圧の上昇が他の季節に比べて起きやすく
脳出血を発症しやすい状況になります。
高血圧以外の原因としては、血管の先天異常、血液の病気、脳の感染症、脳腫瘍などがあります。
■脳出血の症状
脳出血の症状としては、頭痛、半身のまひやしびれ、言葉のもつれ、立てなくなる、めまいなどがあります。
出血が脳のどの場所で起こったか、その大きさにより症状が異なったりします。重症のものでは頭痛、
嘔吐、意識障害を伴うものもあります。
遺伝性の脳出血については通常ないとされている様ですが、生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病)
などでの遺伝性が認められている事を考えると、否定はできません。
■脳出血の治療
脳出血の治療方法としては、高血圧の治療、脳のむくみをとる治療が行われます。
血腫が大きく、生命に危険がある場合には、手術を行う場合もあります。血腫の場所、大きさ、
意識障害の程度、年齢などを考慮して手術の適応を決めます。手術する場合は、重症のケース
で行われることが多く、手術後の後遺症の可能性も高くなります。脳出血は重症から軽症の
ものまでありますが、発症1〜3カ月以内の死亡率15%前後と言われています。